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VI 受給・給付 用語目録

受給と給付の用語解説

年金を受け取ること(受給)に関する用語は、日常生活では馴染みの薄いものが多く存在します。いつから受け取れるのか、どのような条件で停止されるのか、あるいは他の年金と同時に受け取れるのかといったルールを理解するためには、制度上の専門用語を知る必要があります。このページでは、給付に関連する重要な用語を網羅しています。

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TERM 01

老齢基礎年金の 受給要件

老齢基礎年金を受け取るためには、原則として「受給資格期間」が10年以上必要です。この期間には、保険料を納めた期間のほか、免除期間や合算対象期間(いわゆるカラ期間)が含まれます。

受給資格期間は、国民年金の保険料を実際に納めた月数に加え、全額免除や半額免除の承認を受けた期間、そして第3号被保険者として国民年金に加入していた期間などを合算して計算されます。つまり、実際に保険料を支払っていなくても、一定の要件を満たせば受給の土台としてカウントされる仕組みです。

10年に満たない場合は、原則として老齢基礎年金を受け取ることができません。ただし、200年以上の保険料納付済期間など、特例的な取り扱いが適用されるケースもあります。自分の受給資格期間が何年になるかは、ねんきん定期便や日本年金機構の窓口で確認できます。判断は個人の状況によりますので、不明点がある場合は制度窓口で確認することをおすすめします。

SECTION 02 — 受給時期の調整

受給開始時期を前後させる制度

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TERM 02A

繰上げ受給の メリットと注意点

60歳から年金を受け取り始めることができる制度です。希望すれば受給開始時期を前倒しできます。

早く受け取れるメリットがある一方で、1ヶ月早めるごとに受給額が一定割合で減額されます。この減額率は生涯続くため、用語の意味と長期的な影響を正確に理解しておく必要があります。

一度繰上げ受給を選ぶと原則として取り消しができません。判断は個人の状況によりますので、制度の仕組みを理解した上で検討することが大切です。

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TERM 02B

繰下げ受給による 増額の仕組み

66歳から75歳までの間で受給開始時期を遅らせる制度です。1ヶ月遅らせるごとに受給額が増額されます。

最大で84%(75歳受給開始の場合)の増額となります。長生きのリスクに備える手段として言及されることが多い用語ですが、待機期間中の収入確保が前提となります。

繰下げ受給中は無職・低収入で過ごす必要があるわけではありませんが、75歳になるまで年金を受給できない点に注意が必要です。判断は個人の状況によります。

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TERM 03

支給停止 (在職停止)の定義

働いて一定以上の収入がある場合に、年金の一部または全部がカットされることを指します。特に厚生年金に加入しながら働く60歳以上の受給者が対象となります。

すべての年金がなくなるわけではありません。給与と年金の合計が基準額を超えた分について調整が行われます。つまり、働いて収入を得ることで年金が完全に打ち切られるのではなく、超過分に応じて段階的に停止される仕組みです。

月額の賃金と年齢の組み合わせによって基準額が定められており、これを超えると停止割合が変わります。制度上の正確な計算は日本年金機構の窓口で確認できます。判断は個人の状況によります。

支給停止

権利はあるが、一定の理由で支払いが一時的に止まっている状態

失権

受給する権利そのものがなくなる状態(死亡や再婚など)

古い日本の帳簿の開いた見開き
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TERM 04

併給調整のルール

一人につき一種類の年金が原則ですが、特定の条件下で複数の年金を同時に受け取れる場合があります。例として、老齢厚生年金と遺族厚生年金の組み合わせが挙げられます。

この組み合わせや優先順位を決定するルールを「併給調整」と呼びます。どの年金を選択するのが有利かという判断の前提知識となります。

複数の年金を受け取れる場合でも、両方の全額を受け取れるわけではなく、一方の年金額が調整(減額)されることが一般的です。判断は個人の状況によります。

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TERM 05

加給年金と 振替加算

厚生年金に20年以上加入している人に扶養されている配偶者などがいる場合、年金額に加算されるのが「加給年金」です。

その配偶者が65歳になると加給年金は止まりますが、代わりに配偶者自身の基礎年金に「振替加算」がつく場合があります。

これらは家族構成に関連する特殊な用語です。加給年金は本人の年金に上乗せされるもの、振替加算は配偶者側の基礎年金に上乗せされるものと整理すると理解しやすくなります。

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TERM 06

物価スライドと 賃金スライド

年金額は、物価や現役世代の賃金の変動に合わせて毎年4月に改定されます。これをスライド制と呼びます。

社会情勢に合わせて年金の購買力を維持するための仕組みです。物価が上がれば年金額も上がり、下がれば下がるという連動があります。

近年では「マクロ経済スライド」による調整が行われることが一般的です。これは、将来の年金財政に合わせて、物価や賃金の変動率に一定の調整率をかけて改定を行う仕組みです。

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TERM 07

所得代替率の概念

現役世代の手取り収入に対して、受け取る年金額がどの程度の割合かを示す指標です。

将来の年金水準を議論する際によく用いられる用語であり、制度の持続可能性や給付水準の目安として非常に重要な意味を持ちます。

所得代替率が高いほど年金の充実度が大きいと言えますが、同時に年金財政への負荷も大きくなります。制度の議論において中心的な概念の一つです。

SECTION 08 — 権利の変動と手続き

権利の消失と返還の用語

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TERM 08

失権と支給停止の違い

失権」は、受給する権利そのものがなくなることを指します。死亡や再婚など、制度上定められた事由が発生した場合に生じます。

一方「支給停止」は、権利はあるものの、一定の理由により支払いが一時的に止まっている状態です。条件が変われば再び支給が再開される可能性があります。

この違いを理解することは、手続きの要否を判断する上で欠かせません。失権の場合は受給権が消滅するため再開はできませんが、支給停止の場合は停止事由が解消されれば支給が再開されます。

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TERM 09

過誤納金と返還請求

誤って多く支払われた年金や、受給権がないのに受け取ってしまった年金を「過誤納金」と呼びます。

これが発生した場合、国から返還を求められることになります。返還額は一括ではなく分割での納付が認められる場合もあります。

権利の変動があった際に速やかに届け出を行うことは、こうしたトラブルを防ぐために重要です。住所変更や家族構成の変化、就労状況の変化などがあった際には、早めに年金事務所や年金機構の窓口に相談することをおすすめします。

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受給と給付の用語は、公的年金の制度全体と密接に関わっています。基本用語の整理や企業年金の仕組みについても、あわせて確認すると理解が深まります。

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